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「不良在庫削減へ廃棄飲料1,200トンを処理」<日刊運輸新聞>

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  総合リサイクル事業の大栄サービス(本社=兵庫県西宮市)はリサイクル業界では国内で初めて、賞味期限切れなどによって大量に発生する清涼飲料水などの不良在庫削減のため、廃棄飲料専用の管理・保管施設「リバース・マネジメントセンター」(RMC)を今年3月、西宮市内に新設、8月までの累計で約1,200トンの廃棄飲料を処理した(2リットルペットボトルで約60万本、缶コーヒーで約630万缶相当)。
 従来、廃棄処理施設では、保管スペースが確保できないなどの理由から大量の廃棄物の一括回収は困難であり、また、飲料メーカーや物流センターでは廃棄商品の在庫が倉庫スペースを圧迫し、商品流通・販売活動の妨げとなっていた。これらの問題を解決するため、同社では新施設を稼働させたもの。
 RMCの主な特徴は、(1)2リットルペットボトルで約30万本を保管できるスペース(保管面積195平方メートル、保管容量585立方メートル)により大量の商品回収にも迅速に対応可能(2)メーカーや物流会社の在庫スペースが圧縮され、倉庫の回転率が飛躍的に向上(3)廃棄飲料を一拠点に集約することでリサイクルのための前処理を効率的に実施(4)運搬・保管・処理業務までをトータルで提供し、飲料業界における返品プロセスのサプライチェーンの効率化に貢献―などとなっている。
 なお、RMCのスペースに集約された廃棄飲料は、リサイクルの前処理として梱包資材のダンボール類と飲料商品に手選別され、液体は同社の乾燥施設で有機性廃棄物100%が原料の「バイオソリッド燃料」に加工後、各種工場のボイラー燃料として利用される。

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