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廃棄飲料専用の管理・保管施設「リバース・マネジメントセンター誕生」<ジャパンフードサイエンス 5月号>

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 総合リサイクル事業者・大栄サービス(株)(兵庫県西宮市、TEL0798-47-7626)は、リサイクル業界では初の賞味期限切れ等により、大量に発生する清涼飲料水等の不良在庫削減のため、廃棄飲料専用の管理・保管施設「リバース・マネジメントセンター(以下RMC)」を2008年3月、兵庫県西宮市内に新設した。
 RMCは施設の性格上、周辺の環境対策として脱臭装置を備えると同時に、飲料メーカーの会社名・ブランド名が入った商品の流出防止対策として24時間のセキュリティ対策を講じている。
 従来、廃棄処理施設では保管スペースが確保できない等の理由から、大量の廃棄物の一括回収は困難だった。また、飲料メーカーや物流センターでは、廃棄商品の在庫が倉庫スペースを圧迫し、商品流通・販売活動の妨げとなっていた。上記のような問題を解決するため、RMCは以下のメリットを提供する。

1.2Lペットボトルで約30万本を保管できるスペースにより、大量の商品回収にも迅速に対応。
2.メーカーや物流会社の在庫スペースが圧縮され、倉庫の回転率が飛躍的に向上。
3.廃棄飲料を1拠点に集約することで、リサイクルのための前処理を効率的に実施。
4.運搬・保管・処理業務までをトータルで提供し、飲料業界における返品プロセスのサプライチェーンの効率化に貢献。
 RMCに集約された廃棄飲料は、リサイクルの前処理として梱包資材の段ボール類と飲料商品とに手選別される。次に商品は再処理施設で中身の液体と容器類に分離。その後、破砕された容器は品目別にリサイクルされ、液体は同社の乾燥施設で有機性廃棄物100%が原料の「バイオソリッド燃料」(バイオマス燃料の一種で、有機性汚泥等を原料とした固形状の燃料)に加工後、各種工場のボイラー燃料として利用される。

≪リバース・マネジメントセンター概要≫
▽所在地:兵庫県西宮市鳴尾浜2-1-27
▽施設の種類:産業廃棄物の積替え・保管施設
▽敷地面積:3463.45m2
▽保管施設:保管面積・195m2/保管容量・585m2
▽保管品目:動植物性残渣、廃酸、廃プラ、金属くず、ガラスくず
▽環境対策:脱臭装置1基

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